山下発山下経由日生中央行き 「能勢電鉄」

こんにちは、よこてんです。
いつもご覧いただきありがとうございます。

秋の休日、能勢電鉄に出かけてきました。

■ 緑ゆたかな心地よい車窓

能勢電鉄は阪急宝塚線、川西能勢口から妙見口までの12.2キロ「妙見線」と途中の山下から分岐して日生中央へと向かう「日生線」2.6キロからなる鉄道です。沿線はベッドタウンとして開発されてはいるものの、自然が多く残されていて、乗っていて気持ちの良い路線でもあります。
始発駅の川西能勢口駅です。能勢電の7200系が停まっています。どこから見ても阪急電車、元々は阪急の7000系です。外観もほとんど変わりなし、と言ってもガチの鉄ちゃんならそんなことは言わないでしょうね。わかりやすいところでは「チョコレートパフェ」のホワイトとマルーンが交わる部分に阪急時代にはなかったゴールドのラインが巻かれています。他にもいろいろあるのでしょうが、わたくしはこれくらいで。

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■ 長閑に佇む終着駅

終点の妙見口駅です。ひとつ手前の駅は「ときわ台」とニュータウンの代名詞のような名前の駅ですが、ここ妙見口駅は緑豊かな中にのどかに佇む駅です。日蓮宗の霊場「妙見山」にはここから1キロほど歩いた「黒川」からケーブルに乗り換えます。かつては、この黒川まで路線を延ばす計画もあったそうです。

 

妙見口の待合室にあった能勢電の模型です。おそらく50型か60型でしょうか。能勢電に初めて訪れたのが高校時代、ちょうど日生線が開通したころだったと記憶しています。当時は既存の路線以外に川西能勢口から川西国鉄前までの路線を有していました。1日5~6往復程度の運転だったと思います。その区間専用にこの車両が使われていました。
そのリバイバルカラーを纏った車両が、この2両編成の5100系です。2両編成は山下~妙見口、山下~日生中央の区間運転に使用されています。この車両に乗って山下まで行ってみましょう。

■ 分岐駅で行われる「裏ワザ」

山下に到着しました。折り返しの妙見口行きになります。この山下駅には、能勢電名物とでも言うべき、ちょっと面白い「裏ワザ」がありますのでご紹介しましょう。

山下~妙見口間の区間運転車両は3号線に到着します。山下駅は1号線から4号線まであり、
1号線:日生中央方面行き
2号線:日生中央からの川西能勢口方面行き
3号線:妙見口方面行き
4号線:妙見口方面からの川西能勢口行き
となっていて、2号線と3号線は同一ホームで乗り換えができるようになっています。朝と夜の一部例外を除いて、妙見口発山下止まりの電車は日生中央から来た川西能勢口行きの電車と接続しています。先述しましたように日生中央発川西能勢口行きは2号線に到着しますから、同一ホームで乗り換えが可能です。
では、川西能勢口発妙見口行きに乗って、日生中央に向かうにはどうでしょうか。妙見口方面は3号線に到着します。日生中央行きは1号線と先ほど申し上げました。お客さんは階段を使って1号線に行かなければならないのでしょうか。
ところがご親切にちゃんと2号線で日生中央行きが待っています。ドアが閉まって動き出してビックリ!なんと川西能勢口方面に走っていくではないですか。

ご心配なく。この電車スイッチバックをして日生中央に向かうのです。

■ 本家では引退した阪急車両が今でも健在

こちらは、1号線に進入する山下発日生中央行き3100系です。顔は変わっているものの本家阪急では引退してしまった3000系の生き残りです。
2号線から撮影していますが、この電車は先ほどまでこの2号線に停まっていました。再度山下駅に到着、今度は1号線に停まってお客さんを乗せて日生中央へと向かいます。お客さんを乗せてのスイッチバックはたいへん珍しいのではないのでしょうか。
こちらは、そのスイッチバック区間にわざわざ乗車した物好きな写真になります。正面に見えるのが山下駅です。場内信号は全て赤を示していますが、入換信号が青になって1号線への進入を認めています。

この珍しい運転は、山下~日生中央間の区間運転時に行われています。かつては、日生中央寄りに渡り線があったのですが、ベッドタウン化が進み梅田まで直通する「日生エクスプレス」が運転される際にホームを延長したことで渡り線を撤去、川西能勢口寄りの渡り線を使用することになりました。ただ、最初はお客さんを乗せて転線はしていなかったのですが、利用増にともない階段を使っての乗り換えに支障をきたすことになり、現在の方式になったとのことです。

「山下発山下経由日生中央行き」、一度体験されてみてはいかがでしょうか。

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