海山道、塩浜界隈

こんにちは、よこてんです。
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■ 難読駅「海山道」はワンダーステーション

前の回で、伊勢電気鉄道の痕跡をいくつか訪ねました。複線高規格の線路を有して高速運転をしていた印象が強いですが、参急とバトルを繰り広げたのはわずかに6年で、それまでは三重県下をのどかに走る一私鉄でした。
大正時代に津から四日市方面に向けて少しずつ路線を延長していた時代、一時、海山道が終点であった時期がありました。現在近鉄の駅のなかでも難読駅名のひとつになるかと思いますが「うみやまみち」と書いて「みやまど」と読みます。そして、駅のすぐJRの貨物専用線が走っているのも気になっていましたので、一度下車してみることにしました。


海山道駅です。名古屋方面を向いています。線路が左にカーブしていますが、伊勢鉄道時代はここから右側に延伸、現在のJR四日市駅に向かっていました。旧ルートには国鉄四日市駅前に急カーブが存在していたため,、昭和30年代に現在のルートに変更されています。

よく見るとホームの柱が朱色に塗られていることに気が付きます。京阪の伏見稲荷駅のような感じやな…と思って駅を出ますと。
なんと駅直結で「海山道稲荷神社」があり、ご覧のように駅を出てすぐに鳥居が建っています。ここまで鳥居が近い駅も珍しいのではないでしょうか。そう言えば「伊勢市」駅も参道に建つ鳥居まで近いといえば近いですね。

海山道駅にはもうひとつ反対側にも出入口があります。
それがこちら。これもまたなんとも不思議というか自動改札機を抜けてすぐに遮断機、そして線路があります。自社線の構内踏切なら仕方ないですが、改札口の目の前に他社線の踏切があるというのは、わたくし初体験でした。

 

■ 海山道から塩浜へ

この線路はJR四日市から伸びており、この先隣りの塩浜駅まで近鉄と並走します。四日市~塩浜間は旅客営業はなく貨物列車しか通りません。写真はいま四日市方面を向いていますが、自転車がおかれている向こう側にはかつて引き込み線があり貨物の受け渡しが行われていました。名古屋側も訪ねてみたい気もしますが、今回は写真の反対側塩浜方面を散策してみたいと思います。

海山道からしばらく近鉄線とJR貨物線は並走します。そしてご覧のように近鉄塩浜駅が見えてくると単線だった貨物線も分岐、タキが留置されたヤードが現れます。こちらはJR貨物の塩浜駅ということになります。

ご覧のような自由通路もありました。地元にあった竜華操車場もそうですが、いくつもの線路を踏切で渡るのは危険度が高いためヤードのあるところ地下道は付き物です。

ヤード内に停まっているのはタキのみでした。機関車はおらず動く気配はありません。さらには同業者の姿を見かけない、ということは今は「ハズレ」の時間帯と容易に推測ができます。

■ 「カモ鉄」の聖地


昨今、貨物列車を追いかける鉄ちゃんも多く所謂この付近は「聖地」でもあります。四日市側に進んで天白川を渡った地点には、運河にかかる可動橋のある貨物線、そしてそれに接続する太平洋セメント専用線が有名ですね。

わたくしも数年前に一度だけ訪れたのですが、カメラのバッテリーが残量ゼロ、さらにお腹の調子が悪くなり、結局DD51の汽笛をコンビニのトイレで聞いた、という苦い経験があり、近いうちにリベンジをと思っているうちに牽引機がDD51からDF200に交代、残念なことに愛知地区のDD51も先日引退してしまいました。

タンク車なんで受け渡しの専用線があるはずです。構内に機関車は見当たりませんでしたが専用線はすぐ見つかりました。

 

■ 工場地帯に延びる2つの専用線、一方は廃線か

塩浜駅から先、海に向かって専用線が延びています。しかも複線で。しかし専用線の片方は元気がない…どうやらすでに使われていないようです。もう少し先に行ってみましょう。

 

■ なつかしい昭和の風景が点在



引き込み線の沿線には警報機、遮断機のない「とまれみよ」だけの踏切や、遮断機はあるものの手動、そしてそばに建つ踏切小屋など、なつかしい風景がありました。

引き込み線の延びる先には、「三菱ケミカル」の工場が。線路もいくつか分岐していますね。ここから先は石油コンビナートが広がる地域になります。目を凝らすと機関車が見えるかと思います。
ご覧のようにカラフルな色の機関車が停まっています。左側の建物の陰にも1両いますね。どうやらタキはこの工場に送りこまれるようです。
もう一方の専用線は、途中から線路が取り外されていました。調べてみますとこちらは「石原産業四日市工場」の専用線でここからさらに1キロほど海のほうに伸びていたとのことです。かつては職員輸送もこの線でおこない、さらに昭和40年代後半までSLが活躍していたそうで、このことに関してはまったくの無知でした。

塩浜には近鉄の塩浜工場も隣接していて、当日はモト90形がご覧のようにステンレス車両を従えて停まっていました。おそらく東急から養老鉄道に譲渡された車両ではないかと思います。

貨物列車あり、車両工場あり、専用線あり、廃線跡ありと鉄ちゃんにとっては丸一日滞在しても飽きない、「ワンダーランド」といえそうです。下調べもなく訪れたため今回はここまでですが、貨物列車を見ることもなく、太平洋セメント専用線同様またもや宿題を残してしまったそんな海山道~塩浜界隈でした。

 

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