ステイホーム 時刻表で楽しむ(3)

こんにちは、よこてんです。

今回もステイホーム、1978年と今年2020年の時刻表を使って「イメージの旅」をしてみたいと思います。

大阪駅では「まつかぜ」が憧れの特急でしたが、天王寺駅では「くろしお」が魅力的でした。
天王寺駅の構造は上町台地をくりぬいた地下1階のようなところに環状線、大和路線のホームがあり、台地の上にあたる地上部分に阪和線のホームがあります。阪和線ホームは行き止まり式で、「くろしお」は現在、新大阪、一部京都が始発駅ですが、国鉄時代はこの天王寺駅地上ホームから出発していました。
少年時代、関西線に乗って天王寺に到着する際、少し高い位置にあるホームに、顔を出して停まっている「くろしお」が、とてもかっこよく思えたものでした。
「くろしお」も「まつかぜ」と同じ、キハ82でしたが、先頭車にキハ81が使われていました。「はつかり」「いなほ」に使われていたボンネットタイプで、「くろしお」が最後の働き場所だったと思います。多客時はグリーン車を2両組み入れた10両編成になり、先頭のキハ81はホームからはみだしていました。和歌山から先は単線非電化、御坊を越えると海が近くなります。
1978年の時刻表を見ると、「くろしお」は上下で12本設定されていて、そのうち1往復2本、天王寺、名古屋間を走る「くろしお」がありました。紀伊半島をぐるっと回って名古屋へ向かう「くろしお2号」を現在の時刻表で再現してみます。
※なお今回も、特別な断りがない限り、時刻は、(株)交通新聞社JR時刻表2020年4月号、日本交通公社(現JTB)時刻表1978年7月号より引用しています。

くろしお2号 くろしお5号(新大阪始発)
天王寺 9:10 9:49
日根野 (通過) 10:15
和歌山 10:03 10:35
海南 (通過) 10:44
御坊 (通過) 11:17
紀伊田辺 11:31 11:47
白浜 11:43 12:00
周参見 (通過) 12:22
串本 12:51 12:55
古座 (通過) 13:04
太地 (通過) 13:26
紀伊勝浦 13:25 13:33
新宮 13:43 13:52

選択したのは「くろしお5号」新宮行きです。実は、この前の「くろしお3号」が天王寺9時21発で、発車時刻はこの列車のほうが近いのですが、白浜止まりであることと、停車駅が多いということで、迷わず5号のほうを選びました。現在は新宮まで電化され、287系もしくはサンダーバードで使用していた683系を直流化した289系が使われています。先頭車が展望型グリーン車の283系「オーシャンアロー」も健在。ただこの「くろしお5号」の運用にははいりません。

実は紀勢本線の和歌山、新宮間が電化されたのは1978年10月で、あと3か月後には、振り子式の381系がキハ80系に代わって走りはじめます。非電化区間にはDF50の牽く客車列車も残っていました。思えば臨時急行「きのくに」も客車列車でしたね。
「くろしお5号」のほうは40分ほど遅れて天王寺を発車しますが、終点の新宮では、ほぼ変わらない時刻まで追いついてきました。串本の時点ではその差4分まで接近しているのですが、途中行き違いの待ち合わせがあり、新宮到着ではやや引き離されます。和歌山、御坊間は複線に、また新線になった区間もありますし妥当な時間短縮だと感じます。食堂車はしょうがないところですが、グリーン車も連結されていますし、何よりも走行距離が300km近くになりますのでイメージとしては充分味わえると思います。

新宮から先は、JR東海の管轄になり路線も非電化、より一層近いイメージを期待できそうです。

くろしお2号 ワイドビュー南紀82号
紀伊勝浦 13:25 13:41
新宮 13:47 14:01
熊野市 14:10 14:23
尾鷲 14:48 14:53
紀伊長島 (通過) 15:16
三瀬谷 (通過) 15:43
多気 16:12 16:05
松阪 16:23 16:13
16:42 16:31
鈴鹿 (通過) 16:44
四日市 17:07 17:00
桑名 (通過) 17:17
名古屋 17:42 17:44

新宮からは、定期列車だと17時31分発の「ワイドビュー南紀8号」になってしまいますので、新宮発14時1分の「ワイドビュー南紀82号」を選択します。臨時列車になりますが、グリーン車(半室)も連結されてイメージとしては申し分ありません。なお「南紀」は紀伊勝浦始発ですので、重複になりますが紀伊勝浦より表示しました。
車両は1989年にデビューしたJR東海キハ85系です。紀勢本線で乗ったことはありませんが、高山本線で初めて乗ったとき加速の良さに驚きました。アメリカカミンズ社のエンジンも初体験でしたが電車のような加速性でした。窓も大きく、非貫通の先頭車に当たれば前面展望も可能。個人的には好きな車両です。
「南紀82号」は新宮を15分ほど遅く出発します。紀伊長島からは長らく寄り添った海岸線から別れて山間部に入ります。急勾配でカーブもきつくキハ80系の苦手とするこの区間で「南紀」が一気に抜き去ります。津を出発する時点では11分差、逃げ切りをはかりここからは伊勢鉄道にはいります。津、四日市間を結び亀山を経由しないバイパス線で1973年に開通、「くろしお」時代は国鉄「伊勢線」でした。線名は変わりましたが、「くろしお」もこちらを通っていました。四日市から「くろしお」も最後の奮闘、寸前で再び抜き返して名古屋到着となります。現在、名古屋口の列車本数が増えて、行き違いに時間を要しているのではないかと思います。

ステイホーム、お付き合いいただきありがとうございました。

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