駅は魅せる / 富山地方鉄道「月岡駅」

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■ 京阪3000系も活躍中「富山地方鉄道」

富山県の私鉄といえば、富山地方鉄道です。100kmを越える営業キロを持ち、直流1500Vの鉄道線と600Vの軌道線を有します。通勤、通学の足としてはもちろん、立山黒部アルペンルートの玄関口でもある立山や、宇奈月温泉などへの観光路線としての顔も併せ持っています。そのため、京阪の初代ダブルデッカー車両や、西武のレッドアローなどを譲り受けて、ユニークな観光特急も走らせています。

富山地鉄はまた、趣のある駅舎が数多く存在します。そのなかで、「月岡駅」をご紹介します。

 

■ のどかな風景に溶け込む駅舎

月岡駅は富山地鉄上滝線にある駅です。上滝線は1921年、前身の富山県営鉄道によって南富山、粟巣野(現在の立山線上。駅そのものは廃止)間が建設されました。かつて、富山県下には10社近い鉄道会社があり、それらを合併して現在の富山地方鉄道ができあがっています。この富山県営鉄道は、砂防工事や発電所設備の建設のために敷かれ、どちらかといえば貨物輸送主体の路線でした。沿線はいまもなお、のどかな風景がひろがっています。

■ 映画の1シーンにも登場

ホームは1面2線で、真ん中に待合室がポツンとあってなんとも模型にしたいような雰囲気。そして、なんといっても背景に広がる北アルプス立山連邦の眺めが、この駅を一層魅力あるスポットにしています。

これだけの写真で、ピン!ときた方は、かなりの映画通ではないでしょうか。
2011年に公開された「RAILWAYS 愛を伝えられない大人たち」のクライマックスシーンで登場するのが、この月岡駅です。

■ 雪山をバックに映える待合室

列車の到着時刻が迫ってきました。お客さんがひとり、列車を待っています。


やってきたのは17480系と呼ばれる東急からの購入車です。東急では8590系でした。ロングシート車なので、個人的にはちょっと残念な車両になるかと。ただ、わたくしは東急時代のこの車両に乗ったことはありませんでした。東京にお住まいの方が、ここでこの車両に出会ったならちょっとなつかしく感じるかもしれませんね。
上滝線は、日中は上下線とも、ほぼ1時間に1本の運転本数です。
列車が駅を出発していくと、また静かな駅にもどります。
ホームにある待合室にはいってみました。駅本屋はリフォームされて比較的新しくなっていましたが、こちらはもしかしたら、開業当時のままかもしれません。
月岡駅の1日の乗降客数は60人前後だそうです。
日中は、ほとんどお客さんの姿は見かけません。
時がとまったかのようなこの駅で、列車を1本やりすごして、のんびりとした時間を過ごしてみる…。
なんとも贅沢なひとときと感じるのはわたくしだけでしょうか。

 

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