フルムーン夫婦グリーンパスの旅 東北編(1)

こんにちは、よこてんです。
いつもご覧いただきありがとうございます。

前回お話ししました「フルムーン夫婦グリーンパス」(以下フルムーンパス)、先に後半戦の九州編をご紹介しましたが、今回はその前半戦、東北編をご紹介いたします。かなり「乗り鉄」に偏っていますが、観光スポットもいくつか巡っておりますので、ご参考にしていだだければと思っております。

先ずは、わたくし達の最寄駅「久宝寺」からおおさか東線で「新大阪」へ向かいます。JR線ですので、もちろんフルムーンパスが使えます。新大阪で東海道新幹線に乗り換えます。

■ グリーン車を乗り継いで仙台へ

新大阪7時18分発「ひかり638号」で東京に向かいます。
前回ふれましたように「のぞみ」は利用できません。ただ設備等はN700系の新旧はありますが「ひかり」「こだま」も同一です。もちろんグリーン車でスタートです。
やはり座り心地が違いますね。フットレストはもちろんですが、リクライニングすると座面が沈み込んでバランスを整える「シンクロナイズド・コンフォートシート」を東京まで「のぞみ」より30分長く体感できると思えば「ひかり」での移動も悪くありません。
新大阪ではご覧のような状況でしたが、京都、米原、名古屋でお客さんが徐々に増え、まずまずの乗車率になりました。
東京駅に10時12分に到着、東北新幹線「はやぶさ」に乗り換えます。
10時20分発「はやぶさ17号」新青森行きです。「こまち17号」を併結しています。E5系は初めて乗車、もちろんグリーン車も未体験です。

上野を出た時点でまずまずの乗車率です。E5系のグリーン座席はフットレストは無く、レッグレストが備わっています。東海道新幹線同様こちらも快適でした。「はやぶさ」は大宮を出ると仙台まで停まらず、最高速度320kmで疾走します。ただ東北新幹線は景色が単調でややつまらない感が。それだけ関東平野が広いんですね。
大宮を出ておよそ1時間、11時51分、仙台に到着しました。
仙台駅にはご覧のように往年の名列車のヘッドマークが飾られていました。学生時代にお世話になった列車も、といっても周遊券利用のため、追加料金なしで乗れる急行での移動が多かったので、手前の特急3列車にはご縁が無く、唯一「はつかり」に乗車したくらいです。

 

■ 交流電化の元祖「仙山線」で山寺へ

仙台からは仙山線に乗り換えます。
ちなみに、久宝寺からここ仙台までフルムーンパスを使用せずに正規の乗車券と特急券、グリーン券を購入して移動したとすれば、ひとりあたり乗車券\12,210、特急券・グリーン券\19,700(新大阪~東京間はのぞみ利用)の\31,910となります。


仙台駅で発車を待つ「山形」行き、E721系です。現在、仙山線には優等列車の設定はなく、この列車も普通列車で指定席車も連結していません。この場合「フルムーンパス」は予約などはせずそのまま乗車するかたちとなります。

12時11分、列車は仙台を発車しました。

仙山線は仙台と山形を結ぶ路線で、厳密には起点は「仙台」ですが、終点は奥羽本線の「羽前千歳」となります。最初は市街地のなかを走り抜けていきますが、「東北福祉大前」あたりから緑の多い郊外路線の様相となり、その後は徐々に標高を上げ山地の中を走るようになります。「作並」付近からは深い渓谷を鉄橋で渡り奥羽山脈を長いトンネルで抜けます。その後は標高を下げながら、立石寺のある「山寺」を通って「羽前千歳」で奥羽本線と合流、「山形」へと到着します。

 

昭和12年、県境を抜ける5300mあまりの「仙山トンネル」は、長大トンネルでもあり蒸気機関車の煤煙の被害を減らすという意味合いから、当初より直流電化で開通しました。ただ電化されたのは作並と山寺の間だけで、その他は非電化でした。
昭和の時代が進み、電車や機関車の高速化、強力化、長編成化、急勾配の克服などを目的に交流電化建設の流れが起こり、その実験路線としてこの仙山線が選ばれます。部分的に直流電化区間があることで電源の切り替えの実験ができたこと、さらには急勾配区間が存在することなどが選ばれた理由だったそうです。
新大阪から仙台まで乗ってきた東海道新幹線、東北新幹線は交流電化です。現在では輸送手段の大動脈として確固たる地位を築いていますが、元祖はここ仙山線であり、ここでの実験がなければ今日の新幹線網の成功もなかったかもしれません。

ロングシートでは旅行気分になれないのですが、車内はご覧のようにセミクロスシートとなっています。窓も大きくなかなか開放的。そして小さいながらテーブルもあって「呑み鉄」にも優しい設備です。コスモスがきれいに咲いていますね。
「作並」に到着。ここは仙台の奥座敷として名高い「作並温泉」の最寄駅です。作並温泉にはここから送迎バスで5分程度です。紅葉にはまだ少し早いかなという感じでしょうか。

 

仙山トンネルを抜け、山形県へはいりました。仙台を出てほぼ1時間が経過、列車は「山寺」に到着します。ここは松尾芭蕉の句でも有名な通称「山寺」立石寺の最寄駅です。大阪から長らく乗車を続けてきましたが、ここで下車して立石寺を訪れます。

山寺駅の駅舎を眺めます。立石寺の玄関口にふさわしく寺社造りになっていて、東北の駅100選にも選定されています。
立石寺は駅からすぐ、なんですが奥ノ院までは石段の参道が待ち受けています。
ここからは、1015段の石段があるといわれる山寺の参道にチャレンジしてみたいと思います。

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