博多~長崎、そして有明海2/3周乗車記(4)

こんにちは、よこてんです。
いつもご覧いただきありがとうございます。

■ 九州新幹線に初乗車

新鳥栖からは九州新幹線に初乗車です。
やってきたのはN700系「さくら405号」鹿児島中央行きです。少し青みがかった車体がなんともおしゃれ。新大阪と鹿児島中央間で運転されています。
実はこの「さくら405号」はちょっと面白い運用で始発駅が新下関となっています。下関は関門海峡をはさんではいるものの、北九州や博多と経済圏がつながっており人流もけっこう多いのではないでしょうか。

6号車の半室がグリーン車となっていて座席は24席です。壁や床に唐草模様をあしらって落ち着きのある空間を演出しています。新鳥栖を11時52分に発車して約30分で熊本に到着します。

 

■ 大人旅を演出する 特急「A列車で行こう

12時17分熊本に到着しました。一般の方なら、熊本城、水前寺公園等々観光スポットへ足を向けられるのでしょうが、私たちは在来線の6番乗り場に向かいます。待っていたのはこの列車、JR九州「D&S列車」の一角を担う「A列車で行こう」、そう、愛称名が「A列車で行こう」なのです。
キハ185をリニューアルした観光特急で、熊本~三角間を走っています。ちょうどこの乗車記の第一回で、博多到着の際特急「ゆふ」の運用にはいっていた車両と同じ形式になります。

乗車してまず飛び込んでくるのがこのバーカウンターです。「A-TRAIN BAR」と名付けられたこのスペースは、ふんだんに木が使われていてさらにはステンドグラスなども用いられ格調高い雰囲気になっています。そして流れるジャズのナンバーが「大人の旅行」をイメージさせてくれます。

12時24分、熊本を出発しました。終点三角まで約40分の列車旅です。
早速、バーカウンターでお目当てのハイボールを注文します。ジャズが流れハイボールを飲みながら列車に揺られるという、なんとも大人時間を満喫できる列車ですね。ちなみに妻は塩バニラアイスクリームを。どちらも満足できる本格的な味でした。
ちなみに一緒に掲げているのは記念乗車証です。
ここで「A列車で行こう」の注意点を。始発の熊本から乗っても終点の三角までは40分程度で着いてしまいます。バーカウンターは出発すると、ハイボールやお土産ものを求めて相当混雑します。せっかくのハイボールを購入したと思ったら、もう終着駅の三角!!ということもあるので、くれぐれも早めのご購入をおすすめします。

車内はご覧のようにシックな雰囲気になっています。2両編成で、座席は全て指定席です。アテンダントが乗車していてフォトサービスを楽しむことができます。
宇土に停車したのち特急「A列車で行こう」は三角線にはいります。住吉駅を過ぎると有明海が眼前に広がります。特急「かもめ」では有明海の北岸を走りました。現在は南岸を走っていることになります。
また、この付近一帯は「御輿敷(おこしき)海岸」と呼ばれ、干満の差が激しい有明海の海岸で干潮の際にきれいな砂の曲線が現れる渚として有名な場所でもあります。列車はその区間徐行運転を行います。訪れた当日は残念ながら満潮に近く見ることはできませんでした。

 

■ 天草諸島の玄関口三角へ

13時3分、列車は三角に到着しました。潮の香りがする駅です。屋根には十字架が乗っています。
駅前には円錐型の建物があって、その中はこんな感じ。らせん状の階段がありますので上に登ってみましょう。
登ってみると360度見渡せるようになっていました。三角駅前に広がるのは有明海ではなく八代海になります。見えているのは天草諸島になるのでしょうか。

昨日博多を出発、佐世保、大村線を経由して長崎で宿泊。今朝は長崎駅を出発して有明海をぐるっと3分の2周した「乗り鉄」旅でした。ながらくのご乗車お疲れ様でした。

本来の旅行ならここから潜伏キリシタンで有名な天草諸島のほうに向かうのでしょうが、私たちはここからまたも「A列車で行こう」で三角線を折り返して、門司港をちらっと観光したあと帰阪しました。

 

 

■ 使用していた切符は…

ここで、第一回でお約束した種明かしです。

今回、グリーン車を選択しているのには理由があります。コロナ禍でもあり「指定席よりも空いているのではないか」という考えもありましたが、実は「フルムーン夫婦グリーンパス」を利用したからなのです。
連続した5日間\84,330で(7日間、12日間もあります)、二人の年齢が88歳以上の夫婦が対象のこの切符は全てのJRのグリーン車が、何度でも乗り降りできます(一部追加料金を払わなければ利用できないグリーン車両もあり)。
九州での2日間の旅は、この切符の4日目と5日目でした。では1~3日目はどうしたのか。九州に着いて最初に乗った特急「みどり」の昼食時に飲んでいたお酒を思い出してください。

かしわめしの隣に並ぶのは「榮川」、福島県のお酒でした。そうなんです。最初の3日間は東北に出かけていたのです。もちろんそのような使い方をしても連続5日間ならば有効です。

次回は、「フルムーン夫婦グリーンパス」について少し触れさせていただき、前半の東北地方の乗車記をお話ししたいと思います。

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