博多~長崎、そして有明海2/3周乗車記(1)

こんにちは、よこてんです。
いつもご覧いただきありがとうございます。

■ 個性的な車両が駆け巡る

1987年4月、国鉄が分割民営化されJRグループがスタートしました。

本州には3つのJR社が存在します。わたくしたちが普段お世話になるのはJR西日本ですね。そして東京に出張となると利用するのが東海道新幹線で、これはJR東海の管轄となります。さらに本州にはJR東日本があり首都圏の通勤輸送はここが担っています。
他に全国ネットでJR貨物、JR総研、JRシステムの3社があります。
さらに「三島会社」JR北海道、JR四国、JR九州の3社があって、各社それぞれ個性的な車両を保有して走らせています。

この中で、最も個性的なイメージが強いのはJR九州ではないでしょうか。
デザイナー水戸岡鋭治氏による鉄道車両が九州内をくまなく走り、移動そのものを楽しくさせてくれます。さらに「D&S(デザイン&ストーリー)列車」と呼ばれる観光列車は、乗ってワクワクするような仕掛けが用意されていて、鉄道での移動そのものが旅行で訪れる観光名所のようになっています。

2020年10月、その個性豊かな車両を乗り継ぎながら、博多から長崎そして有明海を2/3周する「乗り鉄旅」を敢行しました。

今回の「乗り鉄」、同行者はわたくしの配偶者。妻は趣味に関しては一定の理解を示してくれていますが、「乗り鉄」に関しては「まったくわからん」。
果たして最後まで同行してくれるのか、それが心配です。
新大阪駅です。「さくら549号」でスタートします。

 

■ 国鉄最後の特急(?)車両

 

博多駅に到着、ここから在来線を利用して長崎を目指します。隣のホームにはキハ185系特急「ゆふ」が停車中でした。
1986年に四国に配置された言わば「国鉄最後の特急車両」となるのですが、実はこの車両、もとはキハ58や65などの急行車両を置き換えるためにつくられました。そんな理由で2ドア、普通運用も考慮されていたのですが特急運用に変身します。
これって、どこかでお話ししたような…。そうです。特急「踊り子」の185系も同様の人生でした。
どちらも185系…合わせたのでしょうか。国鉄末期は車両を作るも、その使用目的が定まらないそんな苦しい時代だったと推察できます。

その後四国ではJRとなって振り子車両の2000系が作られます。余剰となったキハ185系は1992年にJR九州へ転属となり、今ではすっかり九州非電化区間の顔として活躍しています。

 

■ JR初の特急車両は九州から

わたくし達の乗る、特急「みどり11号」佐世保行きが入線してきました。783系ハイパーサルーンです。
JR九州だけでなくJRグループのなかでも一番最初に発表された特急車両で、一躍脚光を浴びました。
車体はオールステンレス、速さをイメージした前面、デッキを中央に配置して客室をA室、B室と分けたことも画期的でした。1両のなかで片方を指定席、片方を自由席のような使い方ができたわけです。

■ やってきたのはレア編成

長崎に向かうのになんで「みどり」なん!とおっしゃる方も多いと思います。長崎に向かう特急は「かもめ」です。
たいした理由はありません。ストレートに目的地に向かわない、これが「乗り鉄」の悪い癖でもあります。
先ほどの顔はカッコ良かったですが、反対側はこんな顔です。「みどり」は特急「ハウステンボス」と併結して運用されることが多く、このように貫通扉を持っています。この前に「ハウステンボス」がくっつくと前面は先ほどの尖った顔になり8両編成になりますが、この日は「みどり」単独の運行日で4両編成のためこの顔が先頭になります。
あとでわかったことなんですが、この「CM35」編成、なかなかレアな編成で、もともとは非貫通の顔を持った先頭車を改造して貫通扉車にしたいきさつがあります。


グリーン車に乗りました。2列1列のゆったりした座席配置です。
このグリーン車の写真をよく見ると、座席が1段高くなっているのがわかるかと思います。
通常、「みどり」のグリーン室は普通車から改造して作られたため、窓は標準サイズのまま、グリーン車ながら座席はフラットで座席の間隔が普通車とは違うため窓と座席のピッチが合わない箇所があります。ただ、この編成だけはもともとグリーン車であったため広窓、セミハイデッカータイプでピッチも合ったものとなっています。

「なんと贅沢な!」と思われるかもしれませんが、JR九州のグリーン料金は他社よりも安く設定されています。
コロナ禍でもあり密を避ける意味で選択しましたが、今回はそれ以上の理由がありました。

その種明かしは、旅の最後にお話しいたします。

申し訳ございませんが車両の説明ばかりになり、まだ博多を発車していません。
次回はいよいよ長崎に向けてスタートすることといたします。

 

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